[ライブレポ?]世界最速レポ!LUNATIC XMAS 2019@さいたまスーパーアリーナ

 毎年恒例となったLUNA SEAの「LUNATIC X’MAS」。さいたまスーパーアリーナで初開催されてから5年目の2019年、今年もこの季節がやってきた。令和初の今回は天皇誕生日が変わったため12月23日が休日でなくなり、12月21日と22日の週末開催となった。どの音楽サイトにも先駆け、世界最速でライブレポートをお届けしよう。

 定刻を少し過ぎ、1万人の期待感で溢れんばかりのスーパーアリーナの客電が落ちると、悲鳴にも似た歓声が会場を包み込んだ。荘厳なSEに導かれるように真矢(Dr)、J(Ba) 、INORAN(G)、SUGIZO(G)が一人ずつステージに姿を現し、定位置で楽器のセッティングを始める。最後に登場したRYUICHI(Vo)が中央に立つと、ニューアルバム「CROSS」の1曲目を飾る「LUCA」でライブは幕を開けた。1週間ほど前に発売されたばかりの新曲、当然初披露なのだが、まるで何年も演奏してきたかのような完璧なグルーヴでオーディエンスの心を掴む。続けて真矢のカウントから「****」(「TONIGHT/Dejavu」)が炸裂すると、爆発という言葉しか思いつかないほどの熱量がすべてのオーディエンスから一瞬で解き放たれた。ステージ上を縦横無尽に走り回る4人に、今夜も素晴らしい一夜となることを確信した。

 その後も、「CROSS」収録の新曲から初期の名曲まで、新旧取り混ぜたセットリストで魅せてくれたが、中でも際立っていたのはSUGIZOのヴァイオリンが響き渡った「****」であった。ここ数年のLUNA SEAのライヴでは、CD音源とは異なるアコースティックアレンジが施された楽曲が演奏されることが珍しくなく、密かに期待していた人もたくさんいただろうが、その期待を遥かに上回ったに違いないアンサンブルに1万人が酔いしれた。

 ミドルナンバーが続き、少ししっとりムードになった場内だが、1万人の”真矢”コールで温かい空気に包まれたドラムソロ、アグレッシブなビートを叩きつけるベースソロで再び火が付くと、後半戦は「****」(FATE/BLUE TRANSPARENCY」からスタート。ライヴがいま始まったばかりなのかと思わせるような5人の勢いに応えるかのように、最大級の熱量がステージに注がれる。

 「みんなに贈ります」と「I for You」を1万人の一人ひとりに聴かせるように歌い上げると、いよいよライヴは終盤戦へ。怒涛のキラーチューンの連発でオーディエンスのボルテージを120%以上に引き上げると、とどめとばかり「ROSIER」をドロップ。「いくぞさいたま!」とJがマイクスタンドにブレーンバスターをキメれば、オーディエンスも完璧なシンガロングでそれに応える。この多幸感あふれる光景こそ、30年という時間の絆がもたらす理想のアーティストとファンの関係と言えるだろう。

 アンコールを待つオーディエンスの携帯電話のライトが揺れる「きよしこの夜」で再びステージに戻ってきた5人は、30年の感謝を述べつつも、これからも走り続けることをSLAVE達に約束する。そして「かかってこい!」とうRYUICHIの煽りを受け、最強のアンセム「WISH」が銀テープとともに放たれると、客電がすべて点いたさいたまスーパーアリーナは、この日一番の熱狂と、そしてすべてのオーディエンスの笑顔に包まれた。

 MCでも触れられていたが、この後LUNA SEAの5人は「CROSS」を引っ提げたホールツアーで日本中を回る。この聖夜に初めて披露された新曲たちが、全国のSLAVEのパワーを吸収してどのように育っていくのか、今から楽しみでならない。

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