[ライブレポ]こっちが本当のLUNATIC X’MAS 2019@SSA

 お疲れ様です。livehis@中の人です。

 先週、LUNATIC X’MASの2日目@LUNA SEAに行ってきたんですが、これがまた近年まれに見る神ライヴで、どうやって書こうかと悩んでおりました。でもまあ、これほどのライブだと中途半端なネタ記事にするよりは逆にストレートに書いたほうがいいかと思い、ともかく書いてみます。

 ライブの前に超ふざけた仮想ライブレポを書いておりまして、ド定番のセットリストならまあこんなもんだろうと思いつつ、本当にこうだったらマジげんなりだったんですが、ふたを開けてみればことごとく外されてもう最高でした。次の曲が予想もつかないライブというのは本当に楽しいですよね!
 あ、ちなみにネタバレ避けたかったので初日のあとはTwitterなどを全く見ずにいたので、初日のセトリはもちろん知らずに参加しました。

 僕はわりとセトリ厨なので、だいたいいつもセトリだけで評価の大部分が決まってしまうのですが、今回はセトリもさることながら内容も実に素晴らしかったです。

 さてその内容ですが、まず開場が20分くらい押したのでこりゃあ開演も下手したら1時間押しで帰りがまた遅くなる・・・と覚悟していたところ、なんと10分押しでの開演。開場の押しを考えると正味マイナス10分ということで、いつもこうしていただけると本当にありがたいです。

 1曲目はどうせ「LUCA」か、そうでなければいいところ「LOVELESS」でしょ・・・と思っていたらまずいきなりの「宇宙の詩」。とはいえ最新シングルですしまあこれはあるよね、はいはい次は「Dejavu」か、そうでなければINORANがセンターに出てきて「TONIGHT」・・・かと思いきや、イントロのギターリフのリズムに合わせて花火が炸裂するという、LUNA SEAらしからぬ特効の使い方からの「The End of the Dream」で、ここでまずおおっ?と思わされました。

 MCからの3曲目、いつもなら「TRUE BLUE」か「END OF SORROW」か「JESUS」か・・・というところでまさかの「ROSIER」、思わず「早っ!」と言ってしまいましたが、ここで今日のライブは何かが違うと確信しました。2曲目「ROSIER」というのはこれまでも時々ありましたが(そしてだいたいその場合入れ替わりで本編ラスト2曲目が「Dejavu」になる)、3曲目というのは斬新です。そこからの「DESIRE」「IN MY DREAM」の流れはまるでいつものライブを逆から演っているようで、こういう意外な流れでこそ、ライブって本当に面白いなあ、と思います。

 中盤戦は「Sweetest Coma Again」からスタート、ただでさえJのベースが体の芯まで響いてくる曲ですが、ここまでの盛り上がりを経ているせいか、いつも以上に痺れました。でもってそのあとのガンダムコーナー、「BEYOND THE TIME」からの「悲壮美」もまたヤバかったです。僕はTMNetworkの曲の中ではBEYOND THE TIMEは3本の指に入るくらい好きなんですが、LUNA SEAだとバンドアレンジになるのでさらにかっこよさマシマシです。

 そしてそして、中盤ラストの「闇火」。Twitterなどで「ライブで化けた曲」「ヤバい」という感想をちらほら目にしていたので一度聴いてみたいと思っていたのですが、想像以上でした。曲自体に思い入れがあるわけでもなんでもないのに鳥肌が立ったのは、覚えている限りでは初めてです。何がいいとかうまく言えないのですが、この5人のフルパワーが噛み合うとこうも凄いのか、と震えました。

 ドラムソロは武道館と同じ四拍子を引き連れての演奏でしたが、武道館は後ろから見ていたので、前から見ると緊張感をストレートに感じられ、「ヒリつくような緊張感」とはこういうことかと思わされました。
 続くベースソロですが、ここは中身よりも(もちろん中身もよかったですけど)次の曲へのつなぎをJ自ら「JESUS, Don’t you love me?」とコールしたことがトピックスですね。この後のトークでもRYUICHIは「めちゃくちゃかっこよかった!」と言っていましたが、全くです。ベースソロから曲へのつなぎ方では過去最高だと思います。(でも、毎回これだと予想できちゃうので、たまにだけがいいですね)

 「JESUS」「THE BEYOND」と続いたところで長めのMCかと思いきや、SUGIZOのギタートラブルによる場つなぎ(と途中で自己申告してしまいました)だったのですが、ライブバンドLUNA SEAの真骨頂がここで現れたと思います。たぶん20分くらい中断していたと思うのですが、Jが「今テレビつけた人トークライブだと思っちゃうでしょ?トークライブです!」とボケてみせたり、時間つなぎに先ほどの四人囃子にコントをさせようとして真矢にNGを出されたりともうぐっちゃぐちゃでしたが、なかなか復旧しないのでRYUICHIが「メンバー紹介しちゃいましょうか?」とまさかのメンバー紹介前倒しを宣言したところからが真のカオスの始まりでした。

  もうこの辺から誰が言ったか覚えてないのですが、 誰かが「SUGIZOギターないよ?史上初のギターなしメンバー紹介(笑)」と煽り、「バイオリンでやる?」とバイオリンを取りに行こうとするも「これ以上スタッフに手間かけちゃダメ(笑)」と必死で復旧しているスタッフを気遣います。エアギター?エアバイオリン?と煽られてSUGIZOがエアバイオリンを披露し、INORANが「ギター貸すよ」と助け舟を出せばJが「でも俺はギターなしのが見たい」と煽ります。結局なんとSUGIZOが口で「ギャイーン!」と叫びながらエアギターを披露するというわけのわからない展開に。

 それでも復旧しないので、INORANが「アコースティックでやろう!」と提案して場内大歓声になるも、ここで「ディレイがやられてしまったので、ディレイなしでやります。テレビの人はごめんなさい。会場の人は・・・超盛り上がってくれればたぶん気づかない!」というSUGIZOの最高の煽り宣言で再開です。あれっ真矢を紹介してない・・・というかアコースティック聴きたかった・・・と考える間もなく「BLACK AND BLUE」からリスタートで、もうそんなの盛り上がらないわけないですよ。この後の曲もそうですが、ディレイがないことはやっぱり気にならなかったのですが(笑)それを目立たせないためかギターソロがアドリブ全開で、おそらくもう二度と見られないギターソロが聴けました。
 しかもそんなSUGIZOを気遣ってか、ソロを弾くSUGIZOの両側をRYUICHIとINORANががっちり固めるという光景に、ああ、尊いってこういうことか・・・と初めて分かったような気がしました。

 そして怒涛の終盤は「STORM」「SHINE」「BELIEVE」で、TIME IS DEADもDejavuもTONIGHTもROSIER(これは序盤でやったけど)もない!というまさかの展開で、それでもめちゃくちゃ盛り上がった雰囲気に、やるじゃない!という超上から目線の感想が浮かびつつも最高に楽しみました。

 RYUICHIがどこかで「曲の場所が違うだけでこんなに変わるんだね~」みたいなことを言ってましたが(JESUSのところだったかな?)、まったくその通りだと思います。

 そしてアンコール、ここは毎年恒例ですがスマホのライトを揺らしての「きよしこの夜」ですね。アンコール一発目はこれまた恒例の「HOLY KNIGHT」ですが、照明はほとんどつけず、客席のスマホをそのまま揺らしながらの演奏がすごく幻想的でした。これステージ上から見るのが一番いいんだと思いますが、客席からは後方ほど素敵な光景が見れるので、この曲ばかりはアリーナよりスタンドがいいですね。

 そのまま「White Christmas」からの「I for You」でしたが、こんなに感動的なI for Youは初めてかもしれません。これまでは本編後半の盛り上がりをぶった切る位置にあったこともあり、正直「もういいよ!」という感想しかない曲になってしまっていたのですが、今回は最高の位置でした。こんなにいい曲だったか・・・と改めて思わされましたね。曲の位置って本当に大事です。

 さてここで先ほど忘れられていた真矢のメンバー紹介がまさかの単体でぶっ込まれまして、「I for Youのあと!?RYUが『愛してます』って言ったあと!?」と困りながら(笑)いつもの喋りで爆笑をさらっていったわけですが、やはり真矢のトークは5人の紹介の最後にやってこそですね。真面目な話が多めだったのもありますが、単体だといつもほどのキレはありませんでした(すみません)

 ここから最後の盛り上がり、「TONIGHT」「WISH」と続きました。いつもならややもするとダレる定番曲ですが、今日の雰囲気では最高のセトリに化けました。本編をちょっと変えてきていたので、逆に定番のアンコールに安心感がありました。アンコ待ちのときには「Dejavu」あたりかなぁと思っていましたが、結局今日は「Dejavu」はありませんでした。

 そんでラスト、CROSSのアタマを飾る「LUCA」で締めです。まさに1曲目らしい1曲目だと思っていましたが、ラストに持ってきても素晴らしいですね。というか1曲目っぽい曲はほぼ間違いなくラストでも映えますし、逆もまた然りです。
 余談ですが、「WISH」がラストならRYUICHIは曲の前に「ラストソーン!」と言いますが、まだ曲があるときは「ネクストソーン!」ってちゃんと言うので、ああ今日はWISHで締めじゃないのね、ってすぐ分かりますよね。

 とまあ、最初にも書きましたが今日は最っっっっっ高なライブだったと思います。セトリの妙がすごくいい感じで決まったなぁ、という気がします。
 トラブル対応のトークタイムでJが「神回だよね(笑)」と評したのはすでにいろんなところで語られていますが、いやいやあのトークがなくても今日は神回だったと思いますよ。

 で、2DAYSのセトリをまとめていて気付いたのですが、この2日間「LUNA SEA」収録曲を全くやっていないんですね。「FATE」「TIME IS DEAD」「BLUE TRANSPARENCY」「PRECIOUS…」「MOON」と、今でもライブで重要な位置を占める曲をぜんぶ切ってもこれだけ素晴らしいライブができるって素敵です。

https://www.livehis.com/lunasea/luna_2018.html#lunaticxmas2019

 初期から名曲をいっぱい作っていた凄さの表れとも言えますが、逆に言えば(古い曲に頼りすぎ・・・)という面もないではないと思っていたので、そういう意味でもやるじゃない!って思いました。

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